AI知識まとめノート
Hermes AgentがOpenClawを超えると話題。自己改善型AIエージェントの概要と使い方をまとめた

Hermes AgentがOpenClawを超えると話題。自己改善型AIエージェントの概要と使い方をまとめた

Nous ResearchのHermes AgentがAIエージェントコミュニティで急激に広まっている。GitHubのスター数は12万4千以上(2026年4月時点)、最新バージョンはv0.11.0(2026年4月23日リリース)。OpenClawからの移行ツールが公式で提供されていることから、OpenClawユーザーの乗り換え先として明確に意識された設計になっている。


Hermes Agentとは何が違うのか

既存のAIエージェントのほとんどは、毎回同じ状態でタスクをこなす。セッションをまたいでも、前回何を学んだかは引き継がれない。

Hermes Agentはこの点を根本から変える設計になっている。公式ドキュメントには「ビルトイン学習ループを備えた唯一のエージェント」と書かれており、経験からスキルを自動生成し、使用中に改善し、セッションをまたいで知識を蓄積し続ける。

OpenClawとHermes Agentの機能比較

具体的には次の仕組みで動く。

エージェントがタスクを実行すると、そのプロセスから再利用可能な「スキル」が自動的に生成される。スキルは次回の同様のタスクで参照・改善され、徐々に精度が上がっていく。メモリシステムにはFTS5クロスセッション検索が実装されており、過去の会話や成功パターンを横断的に検索できる。使い込むほどにエージェントが「育つ」。


主な機能

47のビルトインツールが標準搭載されており、Webスクレイピング、画像生成、ファイル操作、コード実行などが最初から使える。MCPサーバーとの統合にも対応しているため、GitHubやSlackなど外部サービスへの接続も可能だ。

対応プラットフォームは15以上。CLI、Telegram、Discord、Slack、WhatsApp、Signal から同じエージェントを呼び出せる。

並列処理にも対応しており、複雑なタスクをサブエージェントに分割して同時実行できる。自律的なスケジューリングも自然言語で設定可能だ。

実行環境は6種類のターミナルバックエンドから選べる。ローカル、Docker、SSH、Daytona、Singularity、Modalに対応。DaytonaとModalはサーバーレスで永続化できるため、アイドル時のコストを最小化できる。


対応モデルは200以上

特定のLLMへの依存がないのも特徴だ。Nous Portal、OpenRouter、NVIDIA NIM(Nemotron)、OpenAI、Anthropic Claudeなど200以上のモデルを切り替えて使える。Nous ResearchのHermesモデルに最適化されているが、ClaudeやGPT-4oも動く。

Claude CodeやGPT-4oと比較した場合、Hermes Agentは「特定のIDEやAPIに縛られない自律エージェント」として位置づけられている。コーディング補助ツールというより、汎用的に動き続けるエージェント基盤に近い。


OpenClawからの移行方法

OpenClawを使っていたユーザー向けに自動移行ツールが用意されている。次のコマンド1行で移行できる。

bash
hermes claw migrate

このコマンドでペルソナ設定(SOUL.md)、メモリエントリ、スキル、APIキー、メッセージング設定が引き継がれる。設定を一から書き直す必要がない。


インストール方法

Linux、macOS、WSL2、Android(Termux)に対応。次のコマンドで60秒以内にインストールできる。

bash
curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/NousResearch/hermes-agent/main/scripts/install.sh | bash

Windowsのネイティブ環境には対応していないが、WSL2を経由することで使用できる。


OpenClawより優れているのか

直接的な性能比較データは公開されていないが、機能面での差は明確だ。

OpenClawにはなかった自己改善ループ、クロスセッションメモリ、スキル自動生成という3つの機能がHermes Agentには組み込まれている。対応モデルの数(200以上)も大幅に増えており、汎用性が高まっている。

GitHubのスター数12万4千超という数字は、コミュニティの支持が急速に集まっていることを示している。v0.11.0が4月23日にリリースされたばかりで、アクティブに開発が続いている点も安心材料だ。

ただし、OpenClawからの自動移行が用意されているということは、既存ユーザーを取り込む意図もあるということだ。完全な後継ではなく、「より高機能な選択肢」として並立する形が当面は続くかもしれない。


まとめ

Hermes Agentはこれまでのエージェントが持っていなかった「成長する」という特性を持つ。毎回リセットされるのではなく、経験を積むにつれてスキルが増え、応答の質が上がっていく。

OpenClawユーザーにとっては移行のハードルが低く、既存の設定をそのまま引き継げる。新規に試すなら curl 1行でインストールでき、使い慣れた Telegram や Discord から呼び出せる。エージェント型AIを試してみたい人の入り口として、今もっとも注目度が高いツールの一つになっている。

参考リンク

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